「買う」ということについて、子供の頃から「率」と「買わないのが得」をすりこまれてきたように思う。
昔(ばばぁか…)、ミスドで「全品100円」の日があった。(今もあるかは知らん)
高いモノを買わないと「率が悪い!」と父に言われた。
率のいいセール品を買うか迷っていると「買わないのが得」と母は言った。
先のミスドにいたっては「その時食べたいモノを買えばいい、率は関係ない」とも。
若かりし日の私は「率」に傾倒した思考になっていた。
今は「買わないのが得」を実感することが多い。
このすり込み、半世紀を経てちょっと面白い考察。
久しぶり過ぎて、長くなりそうよ。
では、いってみよう!
画像:後述のモノ、セリーヌのリュック、最近出番がなくひもが変形しそう、まだ整理(処分)はせーへん
家庭内で「率」と言いますか?
「率」のよかったお店の栄枯盛衰
わが家では頻繁に登場した言葉「率」
過去形なのは、主な発言主は亡父だから。
日常の買物のほとんどを、隣市にあるお店でしていた時期がある。
食品、日用品、生活雑貨、衣類、服飾雑貨、家具や貴金属まで、まぁ何から何までそこに行けば少しお安く買えた。
「卸し問屋」としながらも、客のほとんどが一般人で会員制。
子供や学生は制服では入店できない、会員になるのが難しいなど、ちょっとした「ハードル」は気にならないくらいだった。
最初は1棟だった建物が、世間は不況という折に空いたビルをドンドン「専門棟」(文具だけ、家具だけなど)に広げていった。
その棟をつなぐバスまであった。友達と開店と同時に入り、「全館巡り」をして閉店までいたこともあるくらい。そんなヒトが近郊に山ほどいたと思う。
経営陣が賢かったのだろうな、働いている人たちも楽しそうで皆親切だった。いつも活気に満ち溢れていた。
どこにでも、それを邪魔するヤツ(ヤツでいい)がいる。
同族経営の2代目か3代目か知らんけど「あほボン」のせい。(そう聞いている)
経営陣からパートさんまで働くヒトが全て入れ変わり、専門棟がドンドン閉鎖。
当然のごとく、品揃えはもちろん、接客も悪くなっていった。
あっという間に「さびれた店」になり果てた。
今になって、あわてて会員募集をしたところでどうにもならない。
会員をやめてしまった友人がいっぱい。年会費を取るようになったせいもある。
品揃えが以前より悪く、そんなに他店と価格も変わらないとなれば当然のことだろう。
世の中がインターネットでの買物が広がる一方な時期に、なんたることか。
私史上(?)「残念な店」ナンバー1だ。
…と、「とあるお店」の背景話、長すぎ!
久しぶりに書くからかなぁ。年のせいかなぁ。どっちもかぁ。
すいません、グダグダにおつき合いください。
仕事中の携帯電話 part.1
個人が「携帯電話」を持ちはじめた頃。
仕事中に鳴ったことがある。明らか、私用電話だ。
躊躇する私に先輩が「いいよ、出たら?何かおうちであったのかもしれないし。」と。
「すいません」と恐る恐る電話に出た。
相手は公衆電話からかけている母だった。
「何?仕事中!どうしたん?」矢継ぎ早。
「あのさぁ、雅子さん(雅子様だ)のお稽古バッグと同じのが安くなってる~~~!いるぅ???」母
当時、ご成婚が決まった雅子様の一挙手一投足は注目の的だった。
お妃教育に通われる雅子様のファッションは特にくぎ付け。
素敵なコート、オシャレなスカーフの巻き方、そしてバッグ。
「同じではないの、色違いなんだけど。お父さんが”率がいいから電話して聞けって”言うの~」
「…、買って!買ってきて!」決断は急がねばならないし、早くこの電話を切りたい私。
「わかったぁ~、買うねぇ~。バイバ~イ!」
「何、買うの?」電話を切った私に先輩。そりゃ、聴いてるよね、聞こえるよね。
「あのぉ、雅子様と同じバッグを…」
「ハハハ、いいやん~♪また、見せて~!」
オシャレ大好き、話の分かる先輩でよかったよ。
にしても会社へは電話をかけないけれど、個人の携帯電話の登場でちょっとマナー的なこと(?)揺らいじゃったよね。
仕事中の携帯電話 part.2
また、しばらくして同じ状況。
「いいよ、出たら?」に、再びお言葉に甘える。
「何?」小声だけど、いきなり歯がゆい私
「あのさぁ、オデカケっぽいリュックが欲しいって言うてたやん?セリーヌのリュックがあるねんけどぉ~。お父さんがぁ~」と言いかけた母に
「率がいいんやろう?」遮る私。
「そう~!どうするぅ~?いるぅ~?買う~?」
「…、買って、買ってきて!」電話を切る。
「今度は何買うの?」先輩、半笑いやね。
「…、はぁ、セリーヌのリュックを…」
「おもしろいお父さんとお母さんよねぇ~」先輩
先の卸し問屋が大繁盛してた頃、父の「率」はいかんなく発揮されていた。
ちょい、まとめ
まとめて書こうと思ったのに、2000文字を余裕で突破してしまったので【率・編】とさせていただきました。
【買わないのが得・編】は「明日につづく」ということで。
「率」はわが家ではよく聞かれた言葉でした。
やっぱりミスドで、ゆみちゃんに「率が悪いよ」と言って驚かれ、笑われた日に「あんまり言わないものなのかな?」と気づいたほど。
「本当はなんぼ(=いくら)なんだけど、なんぼで買うた」
安く買えたことをほこりにすら思う府民性。亡父は九州男児だが、言葉も贔屓の野球チームもこういったところも、大阪府民を疑う余地がなかったくらい。(人生のほとんど大阪府民だったから、九州っぽさはあまりなかった)
見るモノなんでも欲しいくらいの若い頃は、この「率」が「買うのポイント」でもあったと振り返る。
この教えを受けたのは、私だけではありません。
えぇ、弟達がいます。もう一つの例を続編に。
ではでは、つづく~♪
(ま)
すごく、涼しくなりましたね!先日のお題記事(コギレイ堂史上最長文)、たくさんの方に読んでいただきありがとうございました。二人で大喜びしています♪