日々、整える

50代*これからの暮らしのレシピ by.コギレイ堂

50代のおうち箋「おさがり」

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ゆずり受けること、そのモノについて。

「子供の頃は多かったなぁ」と懐かしく想う。

ご近所のおねえちゃんから、洋服やオモチャをもらった。

「ママレンジ」は忘れられない。

「もったいない」の先にあるのが「おさがり」なんじゃないかな。

モノのバトンタッチとして素敵なことだと思っている。

そんなこんな話。

では、いってみよう!

 

*画像:私のお数珠、母のおさがり

 

 

1.「整理」の中の「あげる」について

 

「整理」には「処分」があって、「捨てる」「あげる」「リサイクル・寄付」「売る」がある。「あげる」っていうのが何だか「上から」な感じがして、私は「もらっていただく」だと考えている。

自分が使い切れずに、処分もできずに他人様に「使う・捨てるを任せる」のだから「感謝を忘れちゃならん!」くらいの勢い。整理している際の「これは~、ナンチャラさんにあげます~」とか見聞きすると「ぬぁにぃ~!ナンチャラさんは望んどんのかぁ~!?」とおばちゃんなのにおっちゃん言葉の心の声。

「あげる」と言わないで!「もらっていただく」だから。

 

↓↓↓「整理」について

 

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2.私の「おさがり」

 

私は長女、姉妹なし。母方では初孫、父方では女の子の初孫。

序文の「子供の頃は多かったなぁ」は、実は私のモノがどこかへ旅立ったことの方が多かったように思う。お気に入りのワンピースを、近所の小さい子が着ているのを見た時は泣き叫んだそうだ。(記憶にあるわけじゃないが、やりかねない)

もう小さくて着られないということを母が諭し、その後「本人確認」を怠らないようにしたそうだ。(そうだ続き・記憶にないのでね)

自分は機嫌よくもらっていたくせに、あげる(この時は「もらっていただく」なんて思ってやしない)時はなんと往生際の悪いこと。

元・ご近所のおねえちゃん、いつぞやはありがとうございました。私のモノを喜んで使ってくださった、今は私よりすこし若いおばちゃんにも、どうもありがとうございました。

 

 

3.「七五三の着物」のこと

 

祖母が用意してくれたモノ。私からいとこへ。その後の行方は考えたこともなかった。「ええ年」になったある日、おばに会う機会があり、そこで懐かしの着物を差し出された。始末のいいおばが、きちんと保管していたのだ。

「また使う日が来るかもしれないから」

「いやぁ~、キレイなまま~☆」娘のモノを勝手に放出し泣かしたヒト(母だけど)

またわが家に返ってきたモノ。おばは「私に娘が生まれたら」と考えたのだろうが、期待(?)もむなしく、ただただ「わが家にある」という時間が流れた。

 

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日の目を見た。

末弟の娘(姪だけど)が着ることになった。3歳の時は義妹のモノが着れたが、7歳の時にはどうも無理。

「まぁちゃん(私のこと)のを使わせてもらえませんか?」義妹が母に。

この義妹、幼馴染で5歳上の私が学校やピアノに連れて行った。私がこの七五三の着物を着ている写真の背後に赤ちゃんの彼女が写り込んでいるくらいだ。

姪に合わせてみるとピッタリだった。なんとも言えない気持ちがした。何十年も前のモノがよみがえる。姪本人が歓喜だ。「かわいい~♪」と。

「わたし、きいろ、にあうねん」には末弟が「同じ顔やからな」とつぶやいた。幼い頃の私によく似た姪が「おさがり」をつないでくれたのだ。着てくれた姪にはもちろん、私のモノを使ってくれた末弟夫婦にも感謝しかない。(口に出しては言わんけど)

余談だけど、姪は2回着用。翌年に気弱な弟(甥だけど)を心配して、自分も着物を着て参拝を受ける席(子供だけが着席)にまぎれたのだ。「2回も着ちゃった~」なんともたくましい。そしていよいよ処分かと思っていたら「置いといて~」とのこと。

今は「姪の意志」でわが家にある。

 

 

4.「お数珠」のこと

 

ずっと母の「おさがり」を使っている。

若い頃は珊瑚のモノで、今は真珠。「最後はこれを使いなさいね」と母に言われているモノは翡翠

そんなに使用頻度があるモノではない。でも近しいヒトが亡くなった際に、手にするモノについて「どうでもいい」とは思えずにいる。どこか「お守り」のようなモノであるといいな。

 

5.まとめ

 

お子さんの服を収納ケースに山ほど「おさがり、置いてあるんです~」という場面を何度も経験したが、それは「どうよ!?」と実は思っている。この「おさがり」は本当に「着せたいモノ」なんだろうか。本人も「大きくなったら着たい」と思っているのだろうか。姉がいる友人が「おさがりばっかりだった」と言っていたことが思い出される。いや「お古」と聞いた方が多かったのではないか。

 

「おさがり」が「お古」になりはててはいけない。「もったいない」と同じく「おさがり」の乱用には要注意。「あげる」なんて思っちゃいけない。「もらっていただく」だ。小言みたいになっているが、「おさがり」は悪くない。悪くないどころか、継承すべき「文化」(?)だとさえ思う。

「おさがり」が「素敵なモノのバトンタッチ」になりますように

 

(ま)

 

 

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まなみ

「おさがり」の多くは近しいヒトから。今後、何を譲り受け、何を残せるだろうかと想う。読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

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