いつもは家の中を片づけることばかり書いている。
ここのところ、「住まい」つまりは家自体のことを考えている。
老朽化する集合住宅の問題を取り上げた番組を観たせい。
ちょうど大規模修繕の最中であることも影響。
ちょっとした黒い心の声も交えつつ。
では、いってみよう!
画像:「私のミニチュアコレクション」より、家の形のモノも好き
どこか他人任せな維持管理
分譲マンション、そんなものではないだろうか。
お当番(管理組合などを輪番制で担当)が回って来た時だけ関わる。
それも「楽そうな部署」狙い。総会は委任状が圧倒的多数。
玄関のドアを一歩出れば、そこからはお掃除をしてくれるヒトがいる。
管理費や修繕積立金を負担するだけ。
「それだけで、いいのか!?」心の声
管理組合の現実
女は黙って座っているべし
父が亡くなり、母も高齢になり、数年前の「お当番」は私が担った。(私も1/2区分所有者のため問題なし)
1年交代では問題が起きたため、途中から「2年制」で半分ずつ入れ替わるという具合。
「ただ、黙って座っていなさいよ」母に言われた。
どういうことかよくわからなかったが「そのうち、わかるわよ!」
初めての担当部会、理事会、母に言われたとおり黙って座った。
不具合は改善すべし
文書作成などだったらお役に立てるかと、担当部会は「総務」を希望。
「パソコンを使えるヒトは総務になりやすい」「お金にまつわる部署ではないが結構忙しい」など後から知る。前年度から引き継いだ議事録がエクセル仕様で使いづらく、「ワードで作ってもいいですか?」と最初の部会の終わりには口を開いていた。
担当部会の「長」(副理事長)は頭の回転が早く、話もしやすい方だった。
「いい上司」タイプ。すぐ、わかるわね、そういうの。
ドンドン一緒に書類を見直したり、減らしたりした。
発行文書も前倒しの準備、作成と進め方のリズムもよかった。
1年目3人、2年目3人のこじんまり部会。このメンバーは初対面から合理的で、話も早く、意見がまとまりやすい。そのせいか、私は2回目からは黙ってなんぞいなかった。
ついにやり合う
半年くらい黙って座っていた全体の理事会にて、口を開いてしまった。
違う部会の書類があまりにわかりづらく、混乱があったため経緯をメモ書き、添付して報告した。「次年度へ申し送り、改訂をしていただければ」という気持ちだった。
そのメモを該当部会の長(以降、おじいさん)が「クレーム」と受け取ったようで、議会の中で私のメモ書きを名前を伏せて読み上げ、「皆さん、仲良くやっていきましょうな」というなんとも私にとっては「はぁ???」な事態となった。
「すみません、いいですか?」挙手していた。
「それ、私のことですよね?」静まり返る。
なんせ、黙って座っているだけのヒトが急に饒舌。おじいさんはヘラヘラとしたままなんやかんや、かみ合わない。(どっかの元首相みたいだ)
輪番制で不具合があったら、それは次年度の方が困らないようにすることも任務だと考える私と「ご隠居さんの暇つぶし」的なおじいさんとでは「同じ建物に住んでいる」ことしか接点はない。
わが部会のおじさま方がワナワナする私に加勢して、なんとか理事会終了。
終了後、またヘラヘラと「おじいさん」が近づいてくる。
おわびにもならない、おわびらしきことを言われても「なめられている」としか思えない。
その後、結局、この「おじいさん」と違う部会なのにやり合うこと度々。今でも見かけるだけで苦々しい。
女性委員の排除
兆しはあった。大規模修繕委員会において、おばさま方が意見を言えないとか、こっそり委員会が開かれているなどと委員でもない私の耳にも聞こえてきていた。
ある晩、インターホンが鳴り、委員のおばさまの一人がわが家にみえた。
「私の席がないの!!!」興奮している。
とにかく上がっていただき、経緯をうかがう。
委員会に出向いたところ、女性委員の席がすべてなかった。
そんなこと、ある?大規模修繕委員会は女性委員を排除し、混乱。
一度解散状態となり、再結成された。そんなことがあったとは、住民の多くは知らない。管理組合は世の中の一番小さな縮図にすら思える。
男性委員だけで決められた、共用廊下灯はめちゃくちゃダサい。売れ残り品を押し付けられたかと思うほど。二の舞は踏むものかと、玄関ドアのデザインは住民投票にすることができたが、廊下灯は今でも見る度にガッカリする。
「ガラスの天井、破ってね」2年目のおばさま方は、私にそう言って任期を終えられた。
少子高齢化と、これから
40年近く前のファミリータイプのマンション。
30代の夫婦に子供2人くらい、そんな昭和の「標準世帯」も令和になれば70代夫婦のみが標準。わが家のチビーズ(甥姪)が通った幼稚園、入居当初はうちのマンションだけでバス1台の園児がいたとか。今はJKとなった姪の頃は2人。(他にも幼稚園はあるが同じように減少傾向)
「少子化」は半径500メートル以内でも、14年前でも既に、とっくに分かっていたこと。まだマンション内「近居」で親子、きょうだいで住まれるお宅も増えているのが救いかな。(わが家もそう)
私が学生だった頃には通勤・通学時間の路線バスも早く行かなければ座れなかったものだが、今はギリギリに行っても大丈夫。これではバスを減便されてもいたしかたない。
母曰く「女はひっこんどれ、な管理組合」は、「男性のみ」とはいかなくなった。体調不良や単身赴任中などのご主人の代わり、区分所有者が女性である場合といつしか女性理事もちらほら。わが家なんぞ、亡くなっちゃったから。高齢の母子家庭だもの。「子」といったって、十分「おばちゃん」なんだけど。
幼稚園バスより、デイサービスなどの送迎車の多いこと。
時は流れ、建物もそこに住まうヒトも古くなっているのに、管理組合はといえば「昭和」なまま。「お当番」の2年間、はがゆい時間だった。
「黙って座っていなさいと言ったでしょ」と言う母に「女の子でも自分が正しいと思ったことはきちんと言えるヒトになりなさいって育てたでしょ」と言い返す。
「言い過ぎなんです!」
そう、若干言い過ぎな古い女の子(私だけど)
地域社会にもまれて、知ることも多い。
2年くらいじゃ「ガラスの天井」破れなかったけど、ひび割れはいれたんじゃないだろうか。
まとめ
長くなった。しかも管理組合の話に終わったような。
これからを想う時、「管理組合」の存在を憂いてしまう。老若男女、上手に運営しているところもあるのだろう。学びたいもの。
住民の高齢化と、建物の老朽化。比較的、修繕計画がうまくいっているのは先人のおかげ。総会や理事会をかき回すヒト、自分本位なヒト、住民組織なのに上下関係を作ろうとするヒト、はなから威圧的なヒト、そんなヒトばかりでもない。だから、順調な修繕や管理費などの値上げもなくやってこれた。
子供が少ないうえに、参加する家庭も少ない子供会。古紙の整理をして、その売上金も運営にあてていた。入会家庭だけで整理できず、子供会に未加入な家庭も古紙整理に加わるように言う自治会のおじいさん。(別のおじいさん)
共働き世帯の増加、子供自身が多忙(塾や習い事など)など、自治会傘下の子供会は消滅危機。古紙整理は未加入世帯の怒りをかい、実現にはいたらず。子供会の運営資金とすることはあきらめたようだ。「もう、なくてもいいんじゃない?」と思うが、子供会を解散することは何やらややこしいらしい。知らんけど。
未来永劫、この家で暮らせるとは思っちゃいない。
母と私で住み切る、「家を使い切れたらいいかな」と思う。
かつてはニュータウンと呼ばれた地域の再開発の難しさも耳にする。
建物の寿命もあれば、住まう側の問題もある。
「築70年目に、壊す」と決めている集合住宅が序文の番組の中であった。それまでにどうするか、皆が考えて行動する時間の設定。意見を一致させるまでも大変だっただろうが、ある種「潔い」と感じてしまう。
「まだまだ先のこと」ととらえるのか、「言うてる間やで」と思うのか。モヤモヤするところ。「無関心」にだけはならないつもり。
(ま)
長くなりました。モノ減らしとか、掃除とか、そんな悩みはまだまだお気楽に思えてきました。いろいろ、ありますねぇ~
*「下書き」に少しねかせてありました。長いうえに、自分で読んでもあまり楽しいとは思えない話ですが、「ふぅ~~~ん」と読んでいただけましたら。私の心の声と覚書のようになってしまいました。