家中の窓を、室内戸を開放できる季節になった。
自然の風を家の中に呼び込めるのはもう少しかもしれない。
梅雨がそこまで来ている。(関東は梅雨入りしたかと)
あぁ、さわやか。
ヒトもイエも、風通しをよくしたいもの。
では、いってみよう!
画像:「私のミニチュアコレクション」より、家の形をした小さいモノにヨワイ
●目次●
1.デッドスペースは「風の通り道」
家具と家具の隙間とか、家具と壁の隙間とか、要は「隙間」よ。収納界隈で「デッドスペース」と呼ばれる。直訳すれば「死んだ空間」なのか。
モノをたくさん持っていて「整理」に「処分」がなかった頃、私ももれなく「デッドスペース」と考えていて、その場所に「何か」をしまおうとしていた。思い返すと、そこにしまわれる「何か」は「どうでもいいモノ」だった。おまけに「どうでもいいモノ」をしまうための「何か」(先のモノとは違う)も探していた。(いわゆる「収納グッズ」、「何か」の嵐)
「どうでもいい」と悟った後、そこにあるモノまるごと処分。スペースじゃなくてモノが「デッド」だった。
ヒトも窮屈なのは嫌でしょ。「満員電車が大好き」というヒトはいないと思う。時々広い場所なのに、わざわざすぐそばを通っていくヒトと出くわすことがあった。「このヒトはパーソナルエリア感覚がおかしい!」と心の声はいつも憤慨。このご時世ではそういうヒトにあまり出くわさなくなり、ほっとしているところもある。
ちょっと脱線したが、ヒトもモノもある種の距離、隙間が必要だと思う。風を通さないとモヤモヤするよ。隙間は余裕で、風の通り道。
2.風通しのいいイエ(家)
「風が吹き抜ける」だけではない。そこに住まうヒトが「心地いい」と感じることも「風通しがいい」と表現される。「イエの中の雰囲気がいい」とか、「いい気が流れている」(スピリチュアルな話ではないけど)とかそんな感じ。ある日突然そんな風に整えられるわけではないと思う。日々の片づけ、掃除、手入れといったことをそこに住まうヒト達が繰り返してこその「風通し」
モノまみれの部屋を「開かずの間」と称して閉めきってしまう。なんだか居心地が悪くて自室にこもってしまう。家の中の扉、どこも開け放つことができたらいいな。そうしたら心の扉も開くよ、きっと。(ちょっとポエム…)
3.風を味方につける
お住まいの環境にもよりましょう。「私の場合」ということでお話しすると、季節により家具の配置で気をつけていることがある。
- 結露しやすい壁面にはあまり家具を置かない、置いても隙間を開ける
- ベッド(ヒトの体温も影響する)は外に面する壁にピッタリとくっ付けて置かない
- 西日が強い季節には「モノの日焼け」に注意する
また、家具の配置以外では
- 気温差がある季節には時々外に面する壁を触ってみる(湿気を帯びていないか)
- 壁や床、室内を「乾かす」を意識する
- 掃除の際に壁や家具の背面などの平面以外のほこりも取ったり、拭いたりする
と、こんなことを考えたり、していたり。隙間を「デッドスペース」などとしてモノを押し込むのではなく、風を通るようにしておけば乾かしてもくれて、ほこりも吹き飛ばしてくれるんじゃないかと思う。風は「掃除はあまり好きではない」な私にとっては最大の味方。
4.光熱費最低シーズン
扇風機は出したけど、まだあまり使ってはいない。暖房・冷房器具を使わずに、窓を開ければ外の音はうるさいけれど、さわやかな自然の風が入って来る。各部屋のドアも開放したままで、家の中で動きやすい時期。冬にはとても寒い北側の部屋だが、今頃は過ごしやすく「家をフル活用できている」と感じるくらい。今の時期が家の中も本当に心地いい。
これが暑くなり、寒くなりとなると「こじんまり」と集まって(2人だけど)、閉めて暮らす。家の中の気温差に気をつけないと、ヒトもモノもやられてしまうので注意が必要。家の中を半分くらいしか使わないのに、光熱費最高シーズンは今年も間違いなくやって来る。やだなぁ、今みたいな季節が長いといいのに。
5.まとめ
「風通し」を書いてみました。いろんな意味での「風通し」があると思うのです。
自室にこもりがちな年代もあるし、作業効率が上がるということもあるし。いつでも、誰でも、というわけにはいきませんが「風通しのいい部屋」が一つでもあるといいのかな。そこに住まうヒト達が、そこに集まりたくなるような。雰囲気的には「家中」といきたいな。
近隣にいわゆる「汚部屋」ならぬ「汚宅」があって。マンションの1室なのだが、外から見てもわかる。いつも閉ざされたカーテンはゆがみ(中からモノで押されているよう)、ベランダにもモノがあふれている。このお宅、年中窓が数センチ開いていて、冬は「寒いだろうに」夏は「暑いだろうに」と観ています。おそらく住んでいる方でさえ「におい」に耐えられないのではないかと想像。ご近所の方もまた、においや虫(G)に悩まされていると聞こえてくる。何年、何十年も問題になっていて行政までも動いてはいるようだが解決できずにいたところ、金銭的なことにも問題は発展し競売にかかったとか。最悪の結果になってしまったのではないか。
「風通しのいいイエ(家)とは?」と考える時、このお宅のことがいつも思い浮かびます。何がどうこんがらがってしまったのか。数センチ開けた窓から風を取り込んでいたのか、悪臭を近所に放っていたのか。
一番大切な場所であろう家を残念な場所にしてしまうことがないように。そこに住まうヒトが手をかけて、風を通す。すごくシンプルなことにも思えるけれど、なかなか簡単には言い表せないものです。
(ま)
「家」「イエ」表記が混在してしまいました。読んでいただき、ありがとうございました。