引き続き、「一生モノ」というパワーワードについて考えています。
これまでを振り返って、一生モノだと思えるものってなんだろう?
これだけモノにあふれて暮らしているけど
ほとんどのモノが消耗品なのでは、と思ったり。
本当の一生モノ、いくつかの答えが見えてきました。
1 暮らしまわりのもの
私自身が主婦なので、自分の仕事道具であるキッチン用品について考えてみます。
グローバルの包丁は切れにくくなったら研ぎ直して長く使っているし、これからもずっと使うだろう。
turkの鉄のフライパンは100年持つ、と言われている。なので、そのつもりで使っています。
反対に、テフロンのフライパンは消耗品と割り切って、加工が頼りなくなってきたらすぐに買い替えております。
ステンレス製品は間違いなく長く使えます。
例えばボウル、ざる。
こちらは柳宗理のシリーズ
こういったものは、まず壊れない。
毎日のように使うのに、だ。
だからこういうものを買う時は、間に合わせでなく、長く使うことを大前提に選ぶべきだと思う。
私の周りでも、結婚するときに母が持たせてくれたのを未だに使っている という人や、一人暮らしを始めたときからずっと同じものを使っている という声も。
この春から娘が一人暮らしを始めたのですが、そのことが頭にあったので、壊れない道具は末永く使えるものを選んだ方がいいよ、と勧めました。
暮らしまわりのモノに愛用できる道具があると、生活の質が変わると思うのです。
ロングセラーと呼ばれるものにはやはりそれなりの理由があるし、堅実な道具は自分を助けてくれるから。
道具は一生モノになりえます。
だから、選ぶ時は真剣に、よく考えて。
2 思い出・がんばったこと
ちょっと違う論点から一生モノを考えてみます。
目に見えるモノではない。
でも、「思い出」は間違いなく一生モノ。
それなりに年齢を重ねてわかるのは、若い頃の思い出はこの歳なってさらに宝物のように感じるということ。
旅でも仕事でも恋愛でも、幸せでもほろ苦い経験でも、自分の中にある思い出はいつでも取り出して感じることができる。
何が言いたいのかというと、50を過ぎたら新しい経験はなかなかできなくなる。
体力的にも、しがらみとか、その他大人の事情でね。みんな、いろいろ抱えてしまうのです。
だから、時々過去の自分を振り返る。
若かった自分に励ましてもらっているかのように。
がんばって取得した免許や資格が思いがけず役に立つことがある。
学生時代に勉強したことも、スポーツに、アルバイトに、打ち込んだことも。
回り道に見えても、人生何ひとつ無駄はないような。
そういった思い出や経験は紛れもなく一生モノなのではないかな。
3 自分自身
有元葉子さんだったと思うのですが、
「一生モノは自分の身体」
とおっしゃっていた。
本当にそうだと思う。
究極の一生モノは自分の身体。
労って、メンテして、大事にしよう。
自分を大事にするのは自分にしかできない。
前半ではモノのことをつらつらと書きながら
後半では思い出や身体など、どんどん思考が広がってしまいました。
まなみちゃんの言葉を最後に。
「一生モノだったかどうかは
一生経ってみないとわからない」
本当の正解は、一生を終える時にわかる。
私たちは、一生モノである身体と心を使って
ずっと一生モノを探し続けているのかもしれません。
(ゆ)