インテリアスクールで学んでいた頃、
1冊の写真集と出会いました。
それは世界各国の「ふつうの暮らし」がテーマ。
「家の中のモノ、すべて見せてください」と
生活の様子や、家の前に家財道具を全部並べて撮った写真の数々。
年配の男性講師の方が「暮らしを考えなくちゃいけないよ」静かにおっしゃった。
デザインやスタイルにばかりを気にしていた私を含め、
生徒一同「ガツン!」とやられた気持ちがした今も忘れられない授業。
では、いってみよう!
画像:いつかの「私のパワースポット」
はじめに
今日は「目次なし」です。読みにくかったらごめんなさい。
既に世界中が「パンデミック」な世の中で「ふつう」なんかじゃない。
そこに戦争、災害。
ニュースを観ながらうとうとしかけていたら、有働さんの声のトーンが急に変わって地震速報。一報はスタジオの照明が揺れている光景などで詳細はつかめず。
朝になって少し知ることができ、時間の経過と共に被害の大きさを知る。
11年前にはなんとか持ちこたえた家屋がこの度の揺れには耐えきれず、崩れ落ちるような姿には言葉もない。あの日からずっと踏ん張り続けてきたかのよう。いろんなことを物語っている。
気の利いた言葉が見つからないけれど、「ふつうの暮らし」と呼べる日常になることを願うばかり。そのためにできること、すべきことは何だろう。
序文の「写真集」のこと。
「地球家族 世界30か国のふつうの暮らし」 TOTO出版
写真から読み取れること、感じられることの多さ。
「ふつうの暮らし」が世界中で違う。
「やぎ」は「家族」なのか「家財道具」なのか?
家も家財道具も「ふつう」に選んでも「ドールハウス」のよう!
世界情勢や政治的なことを発言するつもりはないけれど、写真一枚に色濃く写し出されている。
日本の写真も、もちろんある。
「日本なしにこの企画はできない」とどこかで。(後書きか、この写真集のドキュメント番組で)「でも、日本人はシャイだから」と賛同してくれるヒトがいるかという心配があったそう。
写真は1992年に撮られていて、家電類がとても懐かしい。
そして「ふつうの暮らし」はモノを大量に所有している。
この企画のドキュメント番組ではその後の日本のお宅を訪問。
モノの多さは変わりがないのに、撮影当時のモノはほとんどなかった。
20年以上前に授業で観た写真集。
その後も「観たい」と思うことがあり、その度に図書館で借りた。
ちょうど「モノ減らし」をはじめ、「本はもうあまり持たないようにしよう」と考えた頃だったので「所有する」に至らなかった。
それがある日、いつもは行かない書店で見つけた。
今、手元にある。
わずかに「持つ本」として。
多分この先も時々観たくなると想像できる。
「ふつうの暮らし」ってなんだろう?
「命」を前にしては「インテリア」も「整理収納」も「掃除」も、何の価値も見出せないけれど、これからもそんなことを書いていきたいと思っています。
(ま)
読んでいただき、ありがとうございました。