今年最初に手放したもの。(涙)
ルクルーゼのお鍋です。
こう見たらきれいですよね。
そうなんです、外側は実際まだまだきれい。
しかし、中は、、
中をお見せできればいいのですが、うーん、自粛します。
同じお鍋を愛用されているかたは
「うんうん」と頷いてくださるかもしれません。
黒ずみというか、着色というか。
とにかく目立つのです。悲しいけれどはっきり言うと「汚い」。
1 買った時のこと
買ったときのこと、よく覚えています。
かれこれ20年前。
ご近所のホテルにて、
百貨店のカード会員向けの催事がありました。
そこで。
(ネットでポチッと買う、とかではなかった時代ですね)
憧れのお鍋でした。
やっと手に入れた。嬉しい重み。
弱火でコトコト、時間をかけて煮込むものが得意なお鍋でした。
おでん、カレー、煮物が、私の拙い腕でも、いつも美味しくできました。
お正月には黒豆だって、毎年ふっくら炊けました。
いい道具というものは、いい仕事してくれるものなんだなぁと感じました。
いつだって期待に応えてくれるお鍋。
頼もしかった。
ただ、愛用してきたということは
それだけ酷使してきたということでもあり。
2 お手入れ
そう、琺瑯の鋳物のお鍋なので
タワシやスチールウールなどでゴシゴシと洗うことはできません。
なので、スポンジで優しく洗い、焦げや着色が気になってきたら
重曹を入れて沸騰させて、傷をつけないように磨き、お手入れを重ねてきました。
しかしながら、長年のことでもう限界だったのでしょう。
いろいろ試したものの、いよいよどうしたって落ちなくなったのです。
そうなるとだんだん料理する時にルクルーゼには手が伸びなくなってきました。
それでもまだ捨てるということはできなかった。
使われないまま、キッチンに一年ほど置いてありました。
3 決心
そして、この年末。
お正月の黒豆を、初めてルクルーゼとは違う、厚手のお鍋で炊いてみました。
いやいや、これが、ふっくら柔らかく
いつものお味に炊けたんだなぁ。
なぁんだ。
そりゃそうかもしれない。
ルクルーゼでなきゃ、と考えていたのは私の頑なな思い込みだったのか、
習慣みたいなものだったのか。
これをきっかけに、ついに処分しようと決心がつきました。
やっとです。
そうと決めたら、新年から
まなみちゃんにも画像付きで報告。
「これ処分します」
………………………………………………………………………………
4 まとめ
「長年使って古くなったお鍋を捨てました」
ただそれだけの話なのですが
私にはこんなふうに
気持ちよく手放せるまでの期間であるとか、
ふんぎりが必要でした。
20年間、家族と自分のために作ったお料理や食卓の
いろいろな思い出の象徴のようなモノだったからかな、と思います。
ともあれ、私は一つのお鍋を20年、使い切ったのだ。
お鍋を擬人化するのは少し気持ち悪いけれど、
「ご苦労様、ありがとね」という清々しい気持ちを感じながらお別れしました。
誰にとっても、「もう使わないとわかっているのだけど、捨てられないもの」って
きっとあると思います。
それを手放すことにまだ少し抵抗があるなら、
しまうスペースがあるのなら、
無理することはないよと今回のことで思いました。
人は着ない服をなぜ取っておくのか、
ふとした時によく考えていたことの答えが
見つかったような気が、今はしています。
自分の中で何か気持ちが動いた時や、
執着のようなものからすうっと解放される時
その時こそ、
自然に、気持ちよく手放せる時なんだろう。
それはきっとちょっとしたきっかけでやって来る。
モノとの出会いも大切だけど
別れも同じように、大切なんだ。
この時↓↓の答えが、
今回、長年愛用したお鍋を手放したことで
少しわかったような気がします。
(ゆ)
久しぶりの投稿になってしまいました。今年もゆるりと、
どうぞよろしくお願いします。