日々、整える

50代*これからの暮らしのレシピ by.コギレイ堂

なかなか買えない。

うっかり手をすべらせ、白山陶器の、白い醤油さしが割れたのは半年ぐらい前のことでした。

 

破片を片付け、キッチンに飛び散った醤油をふきながら

もう10年以上、15年は使ったかな

さてまた同じものを買おうかな と考えていました。

 

 

 

 

 

1 醤油さしについて考えてみる

 

白山の醤油さしはどなたでもたぶん、見たことがあると思います。

シンプルな形、注ぎやすい口、液だれしない。

私が醤油さしに求める条件を全てクリアしています。

プロダクトの商品なので、手に入りやすい。

Amazonでポチっとしたら、きっと翌日には届くでしょう。

でもなんとなく、注文しそびれていて

すっかり忘れていました。

 

お刺身を食べるときか、お寿司を食べるとき

あるいは冷ややっこ。

実際我が家では、それぐらいの場面にしか

醤油さしを使っていないことに気がつきました。

それならば「しばらく買わないでやってみよう」

ふとそんなことを考えついて、実験することに。

 

ある日夫がたまごかけご飯🥚をするので

「醤油、出して」と。

私はさあどうしようかな、と考えて

とりあえずガラスのピッチャーに醤油を入れて出しました。

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いつか個展で買った山野アンダーソン陽子さんの作品です。

夫は「あれ、醤油さしまだ買ってなかったの??」

みたいなことを言っていましたが。

 

 

 

そんなわけで半年以上、醤油さしの無い日々を過ごしていました。

特に不便は感じなかった、それが実験の感想。

醤油さしを使う場面は、実はそんなになかったのです。

 

 

 

考えたら、こんなふうに「要る」と思い込んでいるものの中には

「なくても別に」

「ほかに代用がきく」

というモノはいっぱいあるのかもしれないな。

 

ただ、「醤油さし」という小さな道具は

暮らしをちょっと豊かな気持ちにさせてくれるもの

なのかもしれないなと思い至りました。

そう、この実験は醤油さしの必要性について改めて考えてみることに意義があったのです。

やっと、新調しました。

 

 

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KINTOのガラスの醤油さしです。

画像で見るよりもずっとずっと小さく、

手のひらにすっぽり入る、ミニチュアのようなかわいいサイズ。

でも形はシャープなので、かわいい印象ではないところが好きです。

 

 

 

2 モノ選びを考えすぎるという困りごと

 

さて、

自分でもこれは面倒くさいことになってきたなと感じてはいるのですが

「これでいいか」

という気持ちでモノを買うことができなくなっています。

醤油さしひとつにしても、

真剣に向き合って(書いていても面倒くさい人になってると感じる)

使っているところを想像して

心から納得したものを購入し、長く大事に使いたい。

消耗品でないものを購入するときは、もうね、絶対そう思います。

そう、今どき、100均でもシンプルでそこそこの醤油さしは売っていると思うんです。

だけど、これでいいか、とか、大量消費とか、はもういい、

処分するときはどうやって?みたいなことまで

頭の中を駆け巡りながら

モノを選びたい。選ばせてくれ。

 

そんなわけで、なかなか買えない

という厄介な事態に最近陥っている私です。

(と言いつつ、実は楽しいのですが)

 

 (ゆ)