3つは別々なものなんだけど、「住まいを整える」ということにおいては「セット」だと考えています。
でも、まとめて挑んではいけない。
個々に向き合って、その結果としてバランスが取れているといいなぁと思うのです。
そんな話を!
住まいを整える心意気の「はじめに」のような記事になりそうです。では!
1.インテリア*旧友の「どこがアカン(=ダメ)か言うて!」
旧友が新築戸建てを。ご主人はハウスメーカー勤務、当時の最新住宅に興味津々で訪問、キョロキョロ。私が「おうちオタク」から「インテリアコーディネーター」になった頃で、その過程をよくよく知る友人なので、家中を見せてくれました。ルームツアーやね。
旧友が「あのさあ、ある人に”小さなお子さんがいらっしゃるって感じのお宅ですね”って言われてんけど、どういう意味?」と興奮気味に。たたみかけるように「どこがアカンか言うて!」とフンガフンガ状態。その方、「アカン」とは言ってらっしゃらないと思いながら
「え~と、やんわり希望?正直希望?」訊いてみた。
「…ん、し、正直!」
玄関に旧友と。下駄箱の上に置物、飾り物、お子さん達の作品等。
「これは何でしょう?」私
意気揚々と解説してくれる友人、終了を待つ私。
「…で、一つだけ飾るならどれ?今の状態はモノがたくさん置いてあるだけ、飾りたい・見て欲しいって感じない。」私
「…新築祝いでいただいた、この置物」旧友
「では、残りはすべて撤去で!」私
「て、撤去!?」驚きつつ、動きの速い旧友は撤去開始。
しばしのお宅見学の後、お茶時間。
「あとさぁ、これ!」私
ダイニングテーブルには汚れ・キズ予防のためかのビニールクロス。その下に50音や九九といったカラフルな紙が挟んである。
「九九柄のランチョンマットみたいになってる!これでは大人はくつろげない。子供ちゃんだって、ご飯がのどに詰まりそうやわ。それにね、このダイニングテーブルは素敵。せっかくの木がビニールでは呼吸できないようでかわいそう。カバーを掛けたいのなら、違う素材のモノにした方がいいと思う。」
まだアドバイスというものをどうしたらいいか探るような感じだった私の話に「そっかぁ~」興奮状態からの落ち着きを取り戻した旧友。もうあの時の子供たちは成人になったくらいの昔話です。
雑誌から抜け出たようなのだけが「インテリア」ではないと思うのです。そこに住まうヒト達のシコウ(思考・志向‣嗜好)がシンプルな空間に素敵に見え隠れするようなのがいい。ファッションほどのスピード感はないけれど、インテリアにも流行がある。ただそれを追い続けるより、ある程度の年齢からは長く使えるモノを選び、愛着をもって育てていくような、部屋から住まうヒトのエピソードが聞こえてくるような、理想です。
先の旧友には「インテリアはそのお宅らしさが出ているといいね。玄関やリビング、訪れるヒトを招き入れる場所は”引き算”で考えてみては?小さな子供がいると感じる部屋はあたたかい感じがするもの、でも自分が少し大人びた空間にしたいと思うのであればそのように。子供達にだって、片づけることの習慣づけになっていいかもよ!」
そんなことを言ったように覚えています。「インテリアの”アカン(=ダメ)”」、つまり改善ポイントは自分の中に答えがあるのかもしれません。
2.整理収納*「整理収納」ができて「インテリア」に進める
モノが乱雑にあふれていては「インテリア」もへったくれもない。(これから毒ありになるかもしれません)
まずは「片づけて、片づけて、片づけろ!」だ。
「片づけ」には「整理」「収納」「整頓」と幅広く含まれてしまうのだけれど、最初に収納グッズを買いに走るのは絶対違う。今、あるモノが多過ぎると感じるのなら「整理」、それも「分類」から。
「どこにしまうか」「何にしまうか」収納のそんなことは、最後の方の話。「必要・不要」「好き・嫌い」「思い入れがある・なし」何でもいいのだけれど、「分ける」にあたって自分を納得させられる言葉があると思うので、その言葉を見つけて、ひたすら自分に問いかける。「分けて、分けて、分けまくれ!」だ。
使う場所、使うヒト、使う頻度、利便性、安全を考えて、収納空間へ。荒療治かもしれないが分けられたモノの中でも自分(家族)軸の順位が高いモノから収めていく。収納空間に収まりきらなかったモノはその時点で「どうでもいいモノ」になっていて処分が進むかもしれないし、違う収納空間でもいいモノかもしれないから。
この「分けて、分けて、分けまくれ!」を「処分」という整理をせずに進めても片づかない。収納するグッズを増やしたり、しまい方に工夫をこらしたりというのは誰もができる方法ではないから。それはまた次のストレスを生むだけ。実体験ですね、私の。
だから「整理>収納」だと今は思っています。「整理」ができれば「収納」は勝手についてくる。あるべきモノが、あるべき場所に収まって「整理収納」とセットになる。その先は「整理整頓」でいい。
「分けて、分けて、分けまくれ!」と「収納」が済んで、「インテリア」だ!
不要なモノ、嫌いなモノ、どうでもいいモノ(これらは私の場合の判断基準)がない空間でこそ、必要なモノ、好きなモノ、思い入れのあるモノ(これまた私の場合の判断基準)が映えるのではないかと思う。こうして暑苦しく書く私に「インテリアはシンプルな空間に遊び心ですね!」とコメントをしてくださった方が昔々に。その言葉が心にストンと落ちて、忘れられずにいます。お元気かなぁ?
3.掃除*あとは「掃除する」だけ、でもエンドレス
整理収納ができて、インテリアも整って、あとは「掃除」よ、「掃除」!好きですか、掃除?(掃除、掃除、しつこいですね)
ほこりだらけで、「インテリア」もへったくれもない。
(へったくれパターン、再び毒ありかも)
「整理収納」ができたということは、モノが「直置き、ちょい置き、とりあえず置き」されておらず、掃除がしやすい環境に自然となっている。モノをどかしながら掃除をしていては、めんどくさいの最上級。「しやすい」ということは掃除における重要ポイント。
インテリアを彩るモノ達がほこりをかぶっていては忍びない。好きなモノや思い入れのあるモノなら、自然と手入れする気になる。「掃除の気力アップ」につながるこちらも重要ポイント。
「ほこりで死なんとは思うけれど、病気にはなるで」と思います。(個人的見解ですけど)年々、「大掃除は勘弁してよ」って気持ちが大きくなっていく。汚れの落ちやすい、洗ったモノが乾きやすい気候に頑張る掃除はしてみたり、何より汚れをためないよう小まめにするようになったりと「掃除考」は続くから「エンドレス」と感じずにはいられない。工夫しながら無理をせずに、「やらなきゃ気持ち悪い」くらいの習慣になったらこっちのものなんですけど。
4.おわりに
えらい長々と。
「インテリアと整理収納、掃除はセット」だけど、まとめて挑むのは大変です。「年末の大掃除」はこのセットをやろうとするから終わりきらなかったりする。片づけること、掃除も時期を分けてください。「分けて、分けて、分けまくれ!」です。別々に挑んでください。やがてセットで整います、きっと。
そうしたらすっきりした空間に季節のお花や行事にまつわるモノを飾ろうって気になる、それがインテリアだと思うんです。
*画像 元・幼稚園&おけいこバッグ。おばと母の友人によるモノで長らく処分できませんでしたが、刺繍の部分を額にし自室に。リースは私が作ったモノ。収納しづらく、一年中楽しむことにしました。
(ま)
なんか「毒あり」でしたね。二人で片づけについて語り合う時、実はもっと毒々しいです…。(ま)の記事、最長文かと。読んでくださってありがとうございました。